ダウンライト進化論

オリエンタルな共通認識

photo:ライティング・フェア2013(※写真はライティング・フェア2011のものです。)
投稿日:2013,3,1

 

最新技術や照明デザインを肌で感じる4日間

来週3月5日(火)~8日(金)の間、最先端の照明製品や技術を集めたアジア最大級の展示会「ライティング・フェア2013」が東京ビッグサイトで開催されます。これは2年に1度催される日本の照明業界の一大イベントで、会場には日本を代表する230社以上の照明メーカーが一堂に会します。

また、ステージなどでは照明の活用事例や旬な動向などのセミナーやシンポジウムなどが展開されるのですが、今年の大きな特徴はこれらのイベント企画の中に、“照明デザイン"というテーマがダイナミックに折り込まれたことです。期間中はさまざまな照明デザイナーが登場し、一般の方にも馴染みやすいような柔らかいテーマから、照明関係者も耳に入れておきたいような最新照明の今後まで、趣向を凝らしたコンテンツが毎日発信され、必見・必聴の情報が満載です。

私も出演させていただくのですが、それ以外にも私自身もぜひ見に行きたいと思っているプログラムがたくさんあります。今回はそんなライティング・フェアの見どころをご紹介いたしましょう。



照明デザイナーを知るには「有明あかりスタジオ」へ

ライティング・フェア2013 「有明あかりスタジオ」イメージ

今回の企画で、まず真っ先にぜひ訪れていただきたいのが、「有明あかりスタジオ」というライティング・フェア会場内のブースです。これはラジオ番組を放送するスタジオのような設えになっていて、そこで照明デザイナーたちがパーソナリティーとなってラジオ番組風トークショー「ALL LIGHT NIPPON(オール・ライト・ニッポン)」を行っています。

タイトルを見てピンときた方もいらっしゃるでしょう。そうそう、あの人気長寿ラジオ番組をモチーフにしたトークショーなのです。本家の番組のごとく、個性の異なるパーソナリティー(照明デザイナー)が様々なテーマで照明を語らうという、なかなか面白い企画です。たとえば、「日本は明るすぎる?」「日韓温故知新」「照明デザイナーの理想のリビング教えます」「教えて!照明デザインの仕事」「オフィスのあかり、何でも答えます」などなど、初心者からプロまで楽しめるラインナップがいっぱいです。ちなみに私も3/6(水)15:45から30分間、「世界のあかり、ここがすごいよ!」というテーマでお話させていただきます。

また、このブースには照明デザイナーをもっと身近に感じられる展示もあります。会場にはモニターがずらりと並べられていて、そこで日本の照明デザイナー50名以上が今までに手がけた作品を閲覧することができます。それから、照明デザインの実務をするうえで欠かせない「照明デザイナーの愛する一品」という展示コーナーもあります。ここでは照明デザイナーらしい道具からちょっと意外なものまでコメント付きで展示されており、照明デザイナーたちのそれぞれの個性を知ることができるでしょう。



盛りだくさんのステージ、同時開催イベントも必見

さて、続いてライティング・ステージというセンターステージで行われる毎年恒例のイベントのお話をいたしましょう。今年はこちらにも照明デザインをキーワードにしたさまざまなプログラムが組み込まれています。

たとえば、3/5(火)15:40の「どんな照明デザイナーになる?」は照明デザイナーを目指している若者たちにもおすすめですし、3/7(木)14:40の「インテリアでランドスケープで照明デザインは何をする?」では私をはじめ3人のオモシロオジサン、いえいえインテリアデザイナー、ランドスケープデザイナーのプロフェッショナルをゲストに迎え、ちょっとくだけた雰囲気で照明デザインを楽しく語らう予定です。

また、私もぜひ見たいのが最終日3/8(金)15:00の「照明デザイン界 ふしぎ発見!~クイズで知る照明最前線~」です。これもあの有名なTVクイズ番組をモチーフにしたもので、ステージには本物さながらのセットが組まれてクイズ形式のプログラムが展開されるのです。

さらに今回の東京ビッグサイトの見どころはこれだけではありません。以前このブログでもお話したように、アジアで初めて開催される照明デザインの世界会議イベント「Enlighten Asia in Japan 2013 『アジア感覚の光』」が同施設内の別会場で同時開催されるのです。

こちらにはアジアの国はもちろん、世界中から見識を持った照明技術者・デザイナーが集い、国境を越えたグローバルなセミナーが行われます。ライティング・フェアに比べるとややプロや業界人向けの内容ではありますが、将来照明デザイナーを目指す若者ならば必見のセミナーがいっぱいです。(セミナーは事前登録制です)

見本市というと、どうしても業界内での集まりのイメージがありますが、今年はより、学生や一般の方々にも照明を身近に楽しんでもらえるような企画が盛り込まれていますので、ぜひ来週は東京ビッグサイトに足を運んでみてくださいね!

▼詳細はこちら
ライティング・フェア2013
http://www.shopbiz.jp/lf/

エンライテン・アジア・イン・ジャパン
http://ialdjapan.jp/event_iald.html


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PROFILE
東海林弘靖 / Hiroyasu Shoji

1958年生まれ。工学院大学・大学院建築学専攻修士課程修了。
光と建築空間との関係に興味を持ち、建築デザインから照明デザインの道に入る。1990年より地球上の感動的な光と出会うために世界中を探索調査、アラスカのオーロラからサハラ砂漠の月夜など自然の美しい光を取材し続けている。2000年に有限会社ライトデザインを銀座に設立。超高層建築のファサードから美術館、図書館、商業施設、レストラン・バーなどの飲食空間まで幅広い光のデザインを行っている。光に関わる楽しいことには何でも挑戦! を信条に、日本初の試みであるL J (Light Jockey)のようなパフォーマンスにも実験的に取り組んでいる。






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