Vol.119

暮らしを豊かにする照明の立役者
投稿日:2017,03,23
photo by LIGHTDESIGN INC.

玄関開けたら・・・

こんにちは、東海林弘靖です。最近、我が家の玄関の照明スイッチを取り換えたいなと思ってカタログを細かく見ることがありました。すると知らぬ間に照明用壁スイッチが随分と進化していることが分かったのです。

私が探していたのは、人を感知するセンサーが組み込まれたものなのですが、ただ単に人を感知してパッとつくものではなく、照明デザイナーをも満足させる素敵な仕上がりのものでした。それはどんな仕様か?今回はそのご紹介と共に、スイッチをテーマとした4つのエピソードを並べてみました。

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Vol.118

機能的な美しさは目的ではなく、結果
投稿日:2017,03,11
photo by Sebastian Wochnik

街の光の美しさ

昨年、話題となったアニメーション映画「君の名は。」ですが、このブログでも取り上げたことがありました。

その後、得た情報によると、この映画を手掛けている新海誠監督は、アニメーションの中での光の描写にもこだわっているということで、街にある信号機の光でさえ美しく描きたい・・・そうインタビューで答えているのです。

街にある何気ない照明の中に美を見出す感覚・・・、そんな感覚を私も30年ほど前にドイツの田舎街で体験したことを思い出しました。

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Vol.117

照明デザインを深化させる道具
投稿日:2017,02,23
photo by LIGHTDESIGN INC.

熟成を確かめる・・・

ワインの世界では、特殊なツールを使って、数年後の熟成した状態を確かめることができるのだそうです。それはクレ・デュ・ヴァンという道具で、見た目は単なる金属のプレート棒なのですが、ワインにこの棒を1秒浸すと1年後の熟成を確かめることができる、魔法のようなものなのです。これは、あくまでワインのソムリエ用に開発された測定器具で、ワインそのものの熟成を促すものではありません・・・。

さて、では光のソムリエの場合はと言いますと、偶然にもここ数年でやはり非常に便利な魔法のようなツールが登場しているのです。

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Vol.116

カラフル照明の隠された力
投稿日:2017,02,10
photo by Richard Schneider

上質な暮らしをテーマにしたのではないほうの光の話題

こんにちは、東海林弘靖です。照明デザインの世界では、上質な暮らしをテーマにした光の話題が語られることが多いと思います。一方、日本の繁華街にも見られるアジアのカオス的なネオンについてはあまり品がよろしくない、どちらかと言えば避けておきたい・・・というようなスタンスがとられる傾向にあります。

しかし、そういったエネルギーに満ち溢れる毒々しい光環境は、世界中にたくさんあって、多くの人がそこに集まり人生の時間を過ごしているのも事実なのです。いったい、そこにはどんなパワーや魅力が隠されているのか? どうして人はそんな賑やかで派手な光に吸い寄せられるのか? そんなことを考えていると、つい最近、友人から聞いた“もらって困るお土産品”の話が思いおこされたのです。

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Vol.115

つまり営業後の光
投稿日:2017,01,27
photo by Benjamin Ahr Harrison

仕事が終わったら・・・

アフターアワーズ(after-hours)という言葉をご存知でしょうか? 英語で、勤務時間後とか営業時間後、閉店後のという意味で、会社で考えると日本で言うところのアフターファイブといったところでしょうか。たとえば、物販店ならば20時~21時以降、飲食店であれば、23時以降からもっと遅い深夜の時間帯を示すことになるかもしれません。

まずは、それぞれの店舗が営業を終了したのちの明かりがどうなっているのかを思い出してみましょう。私のスタジオのある銀座では、決して営業を終了したからといって、すべての照明を消灯させているところはほとんどありません。本日のブログでは、お店のシャッターが下ろされ、人がいなくなった空間、そこではどんな目的でどんな明かりが広がっているのかについて考えてみたいと思います。

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Vol.114

人と照明の関係
投稿日:2017,01,13
photo by Yves Cosentino

味わいを増すために必要なこと

明けましておめでとうございます。このブログも今年で丸10年を迎えることとなりました。10年前、三井不動産レジデンシャル「みんなのすまい」というウェブサイトの中に開設した「光のソムリエ」、できる限り身近な光の話題をテーマに書き続けております。今年もしっかりと書き続けたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 
さて、今回のブログのお題は「熟成」です。これは皆さんご存知のとおり、食べ物やお酒などに使われる言葉です。熟成とは、自然界の酵母の力で食物が発酵した後に、素材の旨みを増すために、ある一定の温度や湿度の下で長時間放置することにより化学反応をゆっくり進める期間のことです。熟成されると独特の味わいや香りが生まれて、熟成の年数によっても特徴が異なってくるという実に面白い工程なのです。

照明は電気機器ですから、“熟成”という有機物のような感覚とは無関係なのですが、私は照明デザインにも熟成があるように思えるのです。

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Vol.113

上質な空間を手作りで
投稿日:2016,12.22
photo by LIGHTDESIGN INC.

手軽に入手できる照明部品

LED照明は、極端な熱を出さずに省エネでパワフルな光を発すること、そして長寿命であること、さらに最近は安価で気軽に購入できる器具も揃っていることから、ある程度の電気の知識があれば、容易に自宅で照明演出を楽しむことができるようになってまいりました。

写真は、スタジオの一角にある家具の中に私が照明を仕込んでみたものですが、こんなちょっとした工夫で単なる収納家具をワインバーのようなイメージに変貌させることができるのです。そこで今回は簡単に手に入るLED部品を使って、人がたくさん集まる季節にぴったりの照明レシピをご紹介したいと思います。

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Vol.112

空間と戯れるプロセス
投稿日:2016,12.12
photo by Toshio Kaneko

仕事の中での愉しみ

仕事を続けていく上で大切なことは、少し前のブログ「vol.109 仕事の流儀を考える」でも書きましたが、仕事の中に楽しみを見出していくことだと思っています。どんな仕事も、初めてそのプロジェクトの概要を聞く時が一番ワクワクする瞬間です。新たなプロジェクトに招かれて、今度はどんな仕事だろうと思いを馳せるのは純粋に嬉しいものです。

しかし、これはまだ仕事が始まっていない段階のことで、その後に長いデザインのプロセスが待っているのですが、それがまた楽しいのでこの仕事を続けているのかもしれません。その中でもとりわけ心が弾むのが、模型を使ったシミュレーションをしている時!今回はこの模型を使ったデザインの醍醐味の話をしてみましょう。

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Vol.111

力強い光の現象
投稿日:2016,11.24
photo by Hiroyasu Shoji

稀なこと

こんにちは、東海林弘靖です。ちょうど先週、11月14日は月が地球に最接近するという、超特大スーパームーンの日でした。これは1948年以来の68年ぶりの希少な現象だったのですが、残念ながら関東地方は雲に覆われていたために、実際に見ることはできず、テレビやインターネットのニュース等で目にした方もいらっしゃるかもしれませんね。

ところで、こういった稀な出来事のことを英語の慣用句では、「once in a blue moon」と表現するのだそうです。月の光は太陽の反射光なので、大抵黄色いものですが、それが青く見えるときというのは一体どういう現象なのでしょうか?

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PROFILE
東海林弘靖 / Hiroyasu Shoji

1958年生まれ。工学院大学・大学院建築学専攻修士課程修了。
光と建築空間との関係に興味を持ち、建築デザインから照明デザインの道に入る。1990年より地球上の感動的な光と出会うために世界中を探索調査、アラスカのオーロラからサハラ砂漠の月夜など自然の美しい光を取材し続けている。2000年に有限会社ライトデザインを銀座に設立。超高層建築のファサードから美術館、図書館、商業施設、レストラン・バーなどの飲食空間まで幅広い光のデザインを行っている。光に関わる楽しいことには何でも挑戦! を信条に、日本初の試みであるL J (Light Jockey)のようなパフォーマンスにも実験的に取り組んでいる。




Vol.111
Vol.111 希望の光

Vol.112
Vol.112 建築模型で考える照明デザイン

Vol.113
Vol.113 自分で作る心に響くあかり

Vol.114
Vol.114 照明も熟成する

Vol.115
Vol.115 アフターアワーズの照明

Vol.116
Vol.116 意外に元気が出る照明

Vol.117
Vol.117 光を探る“魔法”のツール!

Vol.118
Vol.118 ドイツ魂と道路照明

Vol.119
Vol.119 スイッチ ―4つのエピソード


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