建築に対する照明計画は何年もの長期間に渡ってその場所や空間、生活者や利用者を照らし出します。
竣工後しばらく経ったプロジェクトは今現在どのような環境なのでしょうか。今も魅力的な光を放っているのでしょうか?それとも・・・・。
そんな疑問をライトデザインの特攻隊長「田中センム」こと田中圭吾が実際にこれまでLIGHTDESIGNの取り組んできた
プロジェクトの「今」を検証していきます!






シーサイドフォレストは商業エリアとオフィスエリアとを結ぶランドスケープPJです。長い動線にもなる敷地でいかに照明で付加価値をつけながら歩行者を楽しませるかが期待されました。鉛直面の少ない平面的なランドスケープに対して、照明器具が目立たないようランドスケープ化照明を心掛け、低木やベンチ周りのヘッジライトで視覚的な明るさを確保し、センサーに反応するLEDインディケータで退屈させない歩行空間を生み出しています。




サスティナブル評価と難易度
サスティナブル評価は、難易度に対して、当時の光環境をどの程度維持、メンテナンスされているかで評価されます。
難易度は、光環境を表現するために使用された手法や技術について表されます。コダワリのある特殊な照明手法や光源を選定し、建築への納まりの美しさを重視した状況を「難(A)」、メンテナンス性や運営面をより配慮した状況を「易(E)」とし、5段階で表記しています。




品川シーサイドフォレスト

竣工日 : 2004/08
探索日 : 2011/01/18
建築業態 : ランドスケープ
設計範囲 : ランドスケープ外構
建築設計 : 鹿島建設
時間経過 : 6年半=23,725時間
(1日10時間点灯と過程)

ランプ交換頻度 :
蛍光灯 (12000hrs) = 約2回
放電灯 (9000hrs) = 約2.5回
ハロゲン (3000hrs) = 約7.5回
LED (40000hrs) = 0回



今回は、植栽の手入れがいき届いていない時期に調査を行ってしまったからか、植栽がらみ以外は比較的サスティナブル状況は良かったように思えました。ただ、残念なことに、仮設用のイルミネーションを加えられてしまったが為に、常設の照明の演出効果が薄れてしまっていた所もありました。

ランドスケープの特徴として平坦な土地な為、一般的には機能照明としてのポール灯やボラード灯などが計画されがちですが、ここでは演出照明が機能照明の役割を担っていた為、しっかりとメンテナンスが行き届いていたのかもしれません。

近年、壁面緑化などのグリーン計画が多く見受けられる中、植栽の手入れもよく施して頂かなければなりませんが、照明の手法としてや器具としての装備をさらに充実させるなど、さらに細かな配慮、そしてランドスケープアーキテクトとの綿密な打合せが必要になってくるのだと感じました。




1. あちゃ?。。。商業側は賑わいが欲しいのか、仮設用LEDネットを植栽上に かけられてしまってます。やはりこれは避けられないのか!?

2. しっかりとメンテナンスされている建物内のウォールウォッシャーが明るさ感として効いています。 床のLEDインディケータもまだ寿命があるようです。

3. オフィスビル内にもLEDネットが。。しかし!ブルーの保安灯アッパーライトは健在でした!(保安時なんだからネット消せばいいのに。。。)

4. 植栽際やベンチ下に仕込まれた蛍光灯はしっかりとメンテ済み。色温度もぶれていません。これは◎!

5. 植栽帯に仕込まれたセンサー付きカラーチェンジLEDもしっかりと反応してました!これも◎。しかし、仮設のLEDネットが強烈すぎて少し影を潜めてしまってます。。。

6. センサー付LEDは一部植栽に埋もれてしまったり、破損しているものもありました。 そんなに簡単に壊れるものでもないのですが。。残念です。。

7. 樹木アッパーも植栽帯が成長し、埋もれてしまってました。。光がほとんど届いてませんね〜。







田中センム = 本名/田中圭吾
ライティング・デザイナー
LIGHTDESIGN INC. 所属

神奈川生まれ、ハワイ育ち。東海大学工学部建築学科卒業。学生時代より建築空間への光の影響力、可能性に気づき、照明デザインの道を志す。卒業後、大光電機TACTデザイン課を経て、2007年ニューヨークに渡り、世界のひのき舞台での照明デザインを学ぶ。2009年帰国後、LIGHTDESIGNに入社し、日本から世界に発信するエモーショナルな照明デザインを目指すべく奮闘中。センムは、学生時代からLIGHTDESIGNにて呼ばれているコードネーム。

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